カテゴリー「ブログ」
関善光寺の鐘楼を描いたこの作品は、2015年に矢島様より奉納いただいた木版画です。
初めてこの作品を見たとき、その繊細な筆致と立体感に驚きました。まるで絵画のようでありながら、実は木版画。見る人のほとんどが「これが版画なのか?」と目を疑うほどの見事な技法が施されています。
それから10年、本堂に安置され、多くの方々の目を楽しませ、心を和ませてきました。時を超え、今もなお色褪せることなく、関善光寺の風景を静かに見守っています。
そして昨日、長い時を経て矢島様と再会いたしました。10年ぶりとは思えないほど、変わらぬお元気なご様子で、心から嬉しく思いました。作品が繋いでくれたこのご縁に感謝しながら、これからも多くの方にこの美しい木版画をご覧いただければと思います。
この作品のように、時間が経っても変わらぬもの、大切にしたいものがあることの尊さを感じたひとときでした。
3月2日、福井県小浜市にある若狭神宮寺で行われた「お水送り」の儀式に参加してきました。
「お水送り」は、奈良・東大寺二月堂の「お水取り」と対をなす伝統行事であり、約1250年前から続く神聖な儀式です。若狭神宮寺の鵜の瀬から送られた清らかな水が、10日後の3月12日に東大寺の二月堂に届くとされており、日本の歴史と文化を今に伝える大切な行事の一つです。
当日は午後から小雨が降り始め、空はどんよりと曇っていました。日が暮れる頃には雨脚がやや強まり、参拝者たちは傘や雨具を手にしながら神宮寺に集まりました。境内では松明(たいまつ)が灯され、雨に濡れた石畳に炎が映り込み、より一層幻想的な雰囲気を醸し出していました。読経が響く中、僧侶や関係者による神事が執り行われ、若狭の地から奈良へと水を送る祈りが捧げられました。
その後、参列者も松明を手にし、炎の列をなして鵜の瀬へと向かいます。雨に濡れた道は滑りやすく、足元に気をつけながら慎重に進みました。小雨に煙る夜道を進む行列は、幻想的でありながらも厳粛な雰囲気を漂わせていました。鵜の瀬に到着すると、神職と僧侶による最後の儀式が行われ、いよいよ「送水の儀」が執り行われます。水面に落ちる雨粒が波紋を広げる中、神聖な水が遠く奈良の二月堂へと旅立つ瞬間は、まるで悠久の時の流れを感じさせるかのようでした。
この「お水送り」の儀式を通じて、日本の神仏習合の文化や、遠く離れた土地同士が精神的なつながりを持つことの尊さを改めて実感しました。また、自然と共存しながら祈りを捧げるこの伝統が、今なお大切に守られていることに感動を覚えました。
春の訪れを告げるこの行事が、これからも変わることなく受け継がれていくことを願いつつ、来年もまた訪れたいと思います。
お寺で修行体験の一環として滝行を取り入れたいと考え、試作段階ではありますが、自作の滝を作ってみました。滝行は心身を清め、精神を鍛える修行法の一つであり、多くの方に体験していただきたいと考えています。
現在はまだ改良の余地があり、本格的に滝行を実施するには調整が必要ですが、少しずつ環境を整え、いずれは多くの方が安全に滝行できる場を作っていきたいと思います。
今回の試作の様子を動画に収めましたので、ぜひご覧ください。今後も進捗をお知らせしていきますので、お楽しみに!
令和7年2月22日、関善光寺の境内に美しい雪が降りました。朝から静かに舞い落ちる雪は、大地を白く染め、いつもの風景を一変させました。本堂の屋根にはふんわりと雪が積もり、まるで水墨画のような趣を感じさせます。
参拝に訪れた方々も、雪化粧した境内の美しさに足を止め、しばし見入っておられました。手を合わせると、しんしんと降る雪の音が心に響き、自然と気持ちが澄み渡るようです。
雪の日の関善光寺は、普段とは違う静寂と神秘に包まれます。この清らかな雪が、皆様の心に安らぎをもたらし、良きご縁を運んでくれることを願っております。どうぞ、お近くにお越しの際は、冬の善光寺の風情を感じにいらしてください。
このたび、関市の魅力を発信するInstagramアカウント「sekicityofswords」にて、関善光寺をご紹介いただきました。
「sekicityofswords」は、関市の歴史や文化、伝統工芸などを広く伝えるアカウントであり、今回の投稿では関善光寺の歴史や見どころについて取り上げてくださいました。
関善光寺は、信州善光寺の御本尊を移した分霊寺として知られ、多くの方々に親しまれています。本堂には「戒壇めぐり」があり、真っ暗な回廊を進むことで心を落ち着け、善光寺如来様とのご縁を結ぶことができます。
また、当寺では様々な法要や祈願、文化活動を行っており、地域の皆様とともに信仰と交流の場を大切にしています。
今回ご紹介いただいた投稿では、境内の雰囲気や寺院の歴史について素敵な写真とともに分かりやすく紹介されています。ぜひ、皆様も「sekicityofswords」のInstagramアカウントをご覧いただき、関市の魅力を再発見していただければと思います。
関善光寺では、これからも皆様に親しんでいただけるような取り組みを続けてまいります。どうぞお参りの際には、お気軽にお立ち寄りください。