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全国には「戒壇めぐり」「地獄めぐり」「胎内めぐり」と呼ばれる体験が五十四ヶ寺にございますが、関善光寺の戒壇めぐりは日本で唯一、卍(まんじ)の形をした戒壇めぐりとして広く知られております。
漆黒の闇の中、全長は四十九メートル。これは人が亡くなってから成仏するまでの「四十九日」にちなみ、その道程を象徴していると伝えられております。
通路の最も奥、秘仏の御本尊の真下には金属の錠前がございます。この錠前は秘仏と紐で結ばれており、手に触れることで直接仏さまからご利益を授かることができると古くから語り継がれてまいりました。
多くの方は「しばらくすれば目も慣れるだろう」と思われますが、この戒壇めぐりはまさに一寸の光も届かぬ闇。決して目が慣れることはございません。闇を手探りで進む恐怖に足を止める方もありますが、出口にたどり着いた時には誰しもがほっと安堵し、そして光の尊さを改めて実感されます。
「目が見えることのありがたみ」「光があることのありがたみ」。
一見、当たり前に思えることが、実はどれほど尊い恵みであるかを、身をもって感じていただけるのです。
世の中には、私たちが当然と思っていることを当然とは思えない方々が多くいらっしゃいます。だからこそ、今ここにある日常を「ありがたい」と受け止める心こそが、仏さまとより良きご縁を結ぶ道となるのです。
おめぐりの際にお渡しする拝観シールは、左手の甲に貼っていただきます。暗闇の中で静かに光り、巡り終えた後は携帯電話などに貼ればそのまま御守りシールとなります。
見えない力に導かれるように進む四十九メートル。
光の尊さと仏縁のありがたみを全身で感じていただけることでしょう。
どうぞ、この唯一無二の戒壇めぐりをぜひご体験ください。
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