今朝、境内を掃き清めておりましたら、ふと視線を感じて足元を見やると――
なんと、かわいらしいお客様が静かに佇んでおりました。
それは、ふっくらとした毛並みのアナグマ。
石垣のそばでこちらをじっと見つめ、まるでお寺にお参りに来たかのような面持ちでした。
人の気配にも動じることなく、しばらく境内の空気を味わうように佇み、
やがて静かに山のほうへと帰っていきました。
アナグマは夜行性で、人目に触れることはあまりありません。
そんな中、早朝の静寂なひとときに、こうしてそっと姿を見せてくれたのは、
何かのご縁、あるいは自然からの贈り物のようにも感じられました。
私たちの暮らしと自然とは、思っている以上に近く、重なり合っています。
今日もまた、すべての命が穏やかでありますように――
アナグマの御参拝に、心から感謝の気持ちを捧げたいと思います。