関善光寺の鐘楼を描いたこの作品は、2015年に矢島様より奉納いただいた木版画です。
初めてこの作品を見たとき、その繊細な筆致と立体感に驚きました。まるで絵画のようでありながら、実は木版画。見る人のほとんどが「これが版画なのか?」と目を疑うほどの見事な技法が施されています。
それから10年、本堂に安置され、多くの方々の目を楽しませ、心を和ませてきました。時を超え、今もなお色褪せることなく、関善光寺の風景を静かに見守っています。
そして昨日、長い時を経て矢島様と再会いたしました。10年ぶりとは思えないほど、変わらぬお元気なご様子で、心から嬉しく思いました。作品が繋いでくれたこのご縁に感謝しながら、これからも多くの方にこの美しい木版画をご覧いただければと思います。
この作品のように、時間が経っても変わらぬもの、大切にしたいものがあることの尊さを感じたひとときでした。